福祉機器の活用による介護現場の革新 ― ノーリフティングケアと排泄ケアの改善
2025年5月9日
若竹大寿会では、68種類・1,585台の福祉機器を導入し、スタッフとご利用者様の負担軽減を目的とした新しい介護環境の整備に努めています。
特に、ノーリフティングケアの徹底により腰痛発生ゼロを達成するなど、安全で効率的なケアの実現に取り組んでいます。
ノーリフティングケアの導入による効果
介護現場におけるスタッフの身体的負担は大きな課題ですが、当施設では福祉機器の活用と徹底したマニュアル・研修体制を整えることで安全な移乗介助を実現。
また、始業前の腰痛予防体操の習慣化により、スタッフの健康維持にも注力しています。
排泄ケアの改善 ― オムツセンサーの導入
排泄ケアは、介護現場の生産性向上に向けた重要な課題の一つです。
若竹大寿会の特養「わかたけ富岡」では、神奈川県ロボット実装促進事業にエントリーし、株式会社光洋のオムツセンサーを導入しました。
導入の目的
- ご利用者の快適性向上
- 不快な時間を減らし、適切な吸収量のオムツを活用
- 排泄確認の頻度を減らすことで羞恥心や睡眠への影響を軽減
- 職員の負担軽減
- 排泄タイミングの把握を効率化
- 身体的負担を減らし、適切なケアのタイミングで介入
具体的な取り組み
- 使用機器:オムツセンサー、専用パッド、iPadアプリ(リアルタイムの吸収率表示)
- 対象者:オムツ使用者4名、トイレ誘導者4名
- 運用期間:2024年1月~3月
- 運用方法:吸収率が70%になるとアラートが表示され、適切なタイミングで排泄ケアを実施
活動の成果
ご利用者の評価
オムツセンサーの導入により、不快な時間の短縮や過剰な介入の削減が可能となり、快適に過ごせる時間が増加しました。
職員の評価
アンケート結果では、約7割の職員が身体的負担軽減を実感し、約4割が精神的負担軽減を回答。
さらに、7割の職員が排泄ケアの意識向上を実感しました。
研究大会で優秀賞を受賞
こうした革新的な取り組みは外部からも評価され、よこはま高齢者福祉研究大会にて優秀賞を受賞しました。
これは、介護現場の生産性向上とご利用者の快適性向上の両立が認められた成果です。
わかたけ新子安でも、様々な福祉機器の活用を通じて、介護の質向上と職員の働きやすさを追求し、継続的な改善を進めていく予定です。
実際の取り組みを見学したい応募者の方は、ご連絡いただければ既存施設のご案内をいたします。